+ a piece of Works
2014年11月、絵画教室で知り合った友人とお互い初めての二人展をしました。
横浜の山手111番館のギャラリーは抽選会があります。私はどうしても出席できず友人が参加いたしました。
彼女は見事に一番くじを引き、11月の好きな週を選ぶことができました。
二人展のタイトルは
「土 × spirit 」- 土と漆喰による額と彩画の二人展 -
いざ友人の描いた絵に額装となったとき、どうしても普通の額縁が友人の絵に似合わない気がして、その時初めて漆喰の額縁と「 土 」という素材を使って額装を手がけてみることにしたのですが、このころは木の額縁も経験少なく未熟でしたが、さらに漆喰や土は、まったくのど素人。
いつもイメージが先にきて、さて、どう作ろうか、というパターンがよくあります。
新しいことへのチャレンジは、失敗したら、との思いもありますがどうにもやってみたくなってしまうんです。
よく言われていますが「やらないよりやった後悔」の方が、きっと何倍も清々しい。
そう思って飛び込むWAMです。
幸いに今はネットで色々な情報を手に入れることができますから、それから調べて取り寄せて、チャレンジ、の日々でした。
白いお城は漆喰そのものですが、ひび割れたほかの作品は漆喰ではなく「土 」です。
左官の本を何冊か購入しました。
そこに土壁を作る材料として載っていた生石灰。
生石灰はお菓子や乾物などの乾燥剤として一緒に袋に入っていますが、強アルカリですので園芸では寒い時期に庭の土と混ぜて殺菌、消毒に使われています。
そこでよく書かれていますのが「水に触れさせると発熱します 」との注意書き。
狭い作業部屋で生石灰は発熱…………湯気も出てきて、お菓子の袋に書いてある「発熱」の体験ができましたが、どれくらいの温度になるのか緊張した記憶があります。
その発熱した生石灰と、土を混ぜて、そこに「スサ」と呼ばれる藁や麻の細かく刻んであるのも混ぜ込んで、小さな金属のボールの中で土壁の材料を作ることができました。
土壁の配合は季節によって変える繊細な世界のようですので、もちろんプロの方たちからみたらひどいものですが、今、もう一回、と言われてもあの時と同じようにはできないであろう勢いがあったな〜〜と思う4年前 …………
土壁素材は額装にももちろん使いましたが、小さなオブジェとしていくつかの色土と混ぜて、山手の洋館のおしゃれな窓辺で暗くなってきたらライティングもして飾ってみました。
右下にすこし見える立てかけてある大きな作品は、フレーム部分は土で中の部分は漆喰の表情だけで完成させました。その大きなパネルも今は作業部屋に。
左上に少し見えるのはドライフラワーを飾れる作品。
家にある聖水入れを石膏で型取りをして、土と漆喰で作りました。
いい感じのひび割れも予想外でしたが、初チャレンジの二人展の勢いと、友人と私のスタートだったな〜と思える感慨深い作品として、今は作業部屋の壁に飾っています。
二人展の時の作品は、少しずつ創作日記でご紹介していきたいと思っています。