+ a piece of Works
白い漆喰の額縁を作りました。
白漆喰と金属とどちらが良いか迷われたそうですが、白漆喰で決めました、と、メールをいただき早速製作にとりかかりました。
2年前の初個展の時に、知人のご紹介で来ていただいたご夫妻が 今回の二度目の個展にも来ていただいたのですが、その時に展示していた漆喰の額縁のデザインが良いとのことで、大きめな額縁でしたので、同じデザインで2Lサイズに小さくしてつくりました。
模様は型押しでしたが、いい型がなかったので朴木に彫刻してつくり、角の4カ所に型押しして完成。
お受け取りのメールとともに、素敵ですと感想もいただきホッとする瞬間………
後ろに関してはご注文いただいた方しか見る機会はないですが、けがをしないように、手で触っても尖ったところがないように、ザラザラもないようにヤスリがけをして、最後は手で撫でて不快でないか確認。
金属の額も一見尖って見えるかもしれませんが、どこをさわって撫でても尖ったところもなく手に優しい感触にしています。
ですので「手にした時の質感」と書いて褒めてくださったのは初めてでしたのでとても嬉しかったです。
特に写真立ては入れ替えたりしますので、壁掛けの額縁よりもより気をつけていて、そして後ろ姿もきれいにしたいと思っています。
今回はスタンドの金具がいい感じのがあったので、それに合わせて押さえのトンボも手作りしました。
木ネジも丈夫なステンレスを着色して同じ色に統一。
普通は着色できないステンレスやアルミなどに吹き付ければ、着色できる塗料を使いました。
最初は普通のステンレストンボを一辺に2カ所合計8カ所つけたのですが、見た目がうるさくきれいでなく、出し入れも面倒だと思い、4カ所にしました。押さえの板に厚みがあるので4カ所で止めても問題なく反ったりもしません。
そしてスタンドの部分は普通は押さえの板に取り付けるので出っ張ってしまうのですが、壁掛けにもできるように二枚の板を合わせて、上の板の一部をスタンドとして切り抜き取り付けて、フラットに作ってみました。
初チャレンジでした。
でも次は、トンボ金具を使わない写真立て、でしょうか。
「きれいであり実用的であること」はWAMのテーマです。
心を込めて作らなくては……… と思います。
テンペラ画 模写 町田美知子
六本木のギャラリー&カフェでの個展の時に、額装のご依頼を受けた方たちとのお打ち合わせをカフェでさせていただきました。
今までは、お会いした事がある方かホームページのお問い合わせからのメールでのやりとりなどでしたので、初めての方とお会いしての打ち合わせは経験はありませんでした。
ちょうどよいことに個展ですので見本は色々飾ってあり、作品を合わせてみたりしながら合うとか合わないとか、そしてどんなのがお望みなのかすぐにお聞きする事ができて、とってもスムーズに楽しくお話ししながらデザインも決まりました。
カフェで渡していただいた作品はテンペラ画による模写で天使の顔は少しアレンジしたそうです。
古典絵画の模写との事ですが、天使の青い翼や真正面のポーズや表情などとってもモダンな作品に思えました。
会場であれこれ合わせて見ましたが、やはり金箔にはオーソドックスな額縁が似合っていて先日無事に納品させて頂いたのですが、作品の周囲をみせない額装でなく、作品の厚みとサイドの石膏の凹凸の味わいを活かした額装を気に入ってくださったとのこと。
とてもホッとする瞬間です♡
作品に合わせて、見本の額縁より黒を濃くして、キリリとした印象にしました。
同じ茶色でもとっても幅広いですので、ほんの少しかもしれないけれどどんな茶色かで絵の印象も少し変わってきます。
好みもありますが、「飽きずに気持ちよく眺められる」のが大切だと感じます。
見本として飾っていた作品は、友人も気に入ってくれて私も作品とぴったりだと思い2年くらいそのままにしておいたものです。
今回作品を置いて検討するために久しぶりに絵を外したのですが………なぜか元に戻したくない気持ちに………
もっと違うイメージをみてみたくなったんだと思います。
ちょっと気取った濃茶からの「卒業」♡ でしょうか。
次は、ナチュラル、かな〜〜
額縁が完成したら、それを入れる箱を作る作業があります。
箱は売っていますがWAMの額縁は既成の大きさの事はほとんどなく、結果箱は自作することになりますが、結構時間がかかる作業になり色々試行錯誤してきました。
普通は写真の二種で、上の蓋を開けて入れる「さし箱」と上から蓋を被せる「かぶせ箱」になります。
さし箱の方が価格は高くちょっといい箱、みたいな位置になっているのは、作る手間も少しかかり、展示の時たくさん壁に立てかけて場所を取らず上から出せると言うメリットのせいかもしれません。
その「箱」に関して今回のテーマを「気まぐれ」としたのは、本当に気まぐれだから;;;
今はさし箱はあまり作らず被せ箱がほとんどですが、ゴムとか使わないでどうしたら蓋を簡単に押さえられるかと試行錯誤の結果、最近こんな感じかなぁと言うのに決まってきましたが、今の形に決まる前は色々でした。
けれど、小さな額縁の箱は多少場所をとっても問題はないので「さし箱」でもなく「かぶせ箱」でもなく、簡単にできてちゃんと保護もできる箱をあれこれ作っていましたが、それも少し決まりつつあります。
でもいつリニューアルするかわからないのは、結構「あれこれ」は楽しいから♡
そしておしゃれであることも大切な事です。
さし箱の紐をクルクル止める茶色いのも風合い良いように自分で作っています。
「あれこれ」の基準は、受け取って開けてくださった時ちょっと嬉しい感じに思っていただける事。
もちろんご希望であればさし箱も製作いたしますのでご注文くださいませ。