+ a piece of Works
おしゃれなカフェやお店が多い鎌倉の由比ヶ浜通りに面白いおもちゃ屋さんがあるのですが、海外のオモチャやきれいな色の知的玩具と呼ばれるものなど色々置いてあり、オモチャ大好きであろう初老のお店の方がパペットを可愛い仕草で動かしたりして楽しく説明してくれます。
遠くにいて何もしてあげられない息子の一歳の女の子に何か買ってあげようと、先日そこにオモチャを見に行ったのですが、店頭には「禁煙禁止」と書いたベンチとテーブルが置いてあり、旦那様はご満悦でそこでゆっくり。
きっとオモチャ選びに熱心な奥様を待つ旦那様が居心地良きようにとのお心遣いですね♡
ひとりで店内にいた時に「開いてみてね」だったか書いてある本をめくって「 わぁ!!!」
戻ってきた旦那様にもめくらせてみたら 「!!!」
娘には2歳になる女の子がいますが、ずいぶんおしゃべりするようになりました。
そのおしゃべりな女の子にサプライズしてみたくなりました。
お店にあったような簡単に開かない本の形をまねして厚ボールで作り、可愛いお花をネットから印刷して表紙にしてオモチャを挟んで送りましたが、包みを開けた時表紙を見て「きれい♡」と言ってくれたそうで作った甲斐がありました。汚れないようニス塗装もしてあります。
娘も何も知りません。ビデオ通話でなく録画依頼して準備万端。
「これ、ななのペェーベェート?」「ミーマの?××?@¿?」(判読不可能)と言いながらあっちこっちひっくり返してやっと袋から出しました。
「 ペェーベェート 」= 「プレゼント」 と解釈。 今だからこその可愛い言葉^^
開けた瞬間、一瞬沈黙の後、「イマナニ⁈」…………「チョットォ〜〜」と、おどかされた〜〜〜♡♡♡‼︎みたいな顔がなんとも嬉しそうで、何よりでした♡
意外と大人な反応だったのは 輪ゴムの巻きが甘く;;; あれ?くらいになってしまったからですが、驚いてくれたので満足。可愛いサプライズ企画も無事終了。
その後何回も、巻いてとせがんだそうで良かった!
ちゃんと巻いてたらすごく驚いたんだろうな〜とチョット残念ではありますが。
雨続きの庭には大好きな「ミソハギ」と、とにかく増える「ルドベキア タカオ」
そして白い縁取りのあるツユクサ「眼鏡露草」があちこちできれいに咲いています。
でも、セミが鳴く声が聞こえたので、いよいよ梅雨明けです・:*・
2014年の初二人展では土と漆喰の額縁をたくさん展示しましたが、会場の山手111番館は以前は住宅として使われていたので、窓辺にカーテンもありまるで家に飾ってあるかのように楽しむことのできるギャラリーです。
そこから見える景色も手入れの行き届いたガーデンがセンス良く、空も広くて気持ちのいい洋館。
ここに住めた方がいたと思うと羨ましい限りです。
その窓辺に展示した赤い土の額縁にぴったり合わせたようなフラワーアレンジメントをいただきました。
その方は遠くに住んでいらっしゃるので、どんな二人展かどんな場所かもわからずに個展のために作ってくださったのですが、すぐに飾る場所も決まったくらい色合いもなにもかもピッタリ!
せっかくの窓辺に、額縁だけでなくセンスの良いアレンジメントを飾ることができてとても嬉しかった覚えがあります。
昨年のWAMの初個展でも真っ赤なバラの花束をいただき、また個展会場を華やかにしてくださったので、本当はお礼に何か作って差し上げたかったのですが忙しいのでなかなか手掛けられず……
遠くて二人展や個展には来ていただけなかったのですが、その後我が家に来ていただく機会がありました。
いつかその方のために額縁を作って差し上げたいと思っていますが、せめて今出来ること、と、ふと思いつき、気に入ったのがあれば持ち帰ってくださいね、と、昨年の個展の作品をお見せしました。
その中で、板張りしてある額縁を見た時に、これを使ってお花を飾りたい♡ と思ってくださったとのこと。
楽しんでくださいと差し上げた二点の額縁の一点は、オフホワイトの部分には土を使っています。周囲は古木にグレーのステイン塗装。
黒の額縁は同じ古木ですが土を入れずに全てステイン塗装で仕上げました。
A5パネルがぴったり入るように作ってあり、そのパネルを後ろからネジで止められるように最初から板をはめてありますが、少し小さめの作品を入れても対応できるように同じステインで塗装をしています。
まさかお花のアレンジメントに使われることになるとは思いもしませんでした。
完成したら、是非画像送って見せてくださいね、とお願いしていたのですが、それからしばらくして、とってもステキにアレンジメントした作品の写真を送ってくださいました ^^
楽しんでくださったのなら何よりです♡
フラワーアレンジメント作品 平井 仁美
上のアレンジメント以外に、もう一点我が家で活躍してくれている作品があります(^^)
昨年の個展のもっと前ですが、初めて我が家に遊びにいらした時にいただいた一点。
初めていらしたからどんなインテリアかも知らずに持ってきてくださったのですが、なぜかまた、ぴったりの場所に収まっています。
自作のモスグリーンのビロードの布を張った額縁に、描いたテンペラ画を額装してピアノの前に飾ってあるのですが、そのアレンジメントは、絵に勝たずまけず、ちょうど良い優しさで今もコーナーを彩ってくれています。
1570年頃 David (ダフィト) 「エジプトへの逃避途上の休息」テンペラによる模写
瓶 史子 「二人で踊る」
以前もご紹介した事がありますが、時折アップして日の目を見せてあげたい2014年の初二人展・横浜山手111番館での「 土 × Spiri 」での作品。
二人展が決まってから、絵を描く友人とどんな作品をどんな額装でどんな感じに展示するか色々話し合いましたが、作品を見せてもらった時にスケッチブックに挟まったままのこの作品を見て、すごく面白いから展示しよう!と提案しました。
ただ楽しんで描いただけだから、との事でしたが、誰にでも描ける絵ではなく、楽しんで描いたのが伝わる作品でした。
ただし他のと違って画用紙に描かれていたので、今回はアクリルを使った額縁を作るつもりもなく、テーマどおり土や漆喰をメインに考えていたのでどう額装しようか考えたのですが、裏板を貼り、周囲を少し色をつけて浮かせてみることにしました。
普通なら絵に加工したりはできない立場ですが、この時はお互い初めてで、友人同士という事もありただひたすら良いものを、との思いで動いていた日々だったなーと思い出します。
形も楽しい額装にしてみたくて、四角でない動きのあるイメージに。
厚い板を土台にして寒冷紗という荒い布を剥がれ留めに貼り付けてから、藁と生石灰を混ぜた土をコテで塗り重ねていきました。
最後は立体を貼り付けてポップな感じに完成です。
今は欠けて藁が見えていますが、それもまたホッとするような自然素材の味でしょうか。
友人には「 まさかいつか展示される時が来る作品とは思わなかったから、嬉しい!」と言ってもらえて何よりでした。
ですがスケッチブックにはまだまだ日の目を見ていない素敵な作品がたくさん!
オリジナルの絵が描けないWAMにとっては、もったいないな〜〜面白い絵だな〜〜と言いながら、二人展がなかったらみることがなかった数々の作品を眺めながらのまったりとした楽しい時間を過ごしたのでした。
その後、人生初の忙殺の数ヶ月が訪れることを考えもせず……
「チークの十字架」久しぶりにご依頼ありました。
写真はまだ荒く削ったままの未完成でこれから漆喰やステインでの塗装をしますが、この仕上げが結構時間がかかります。
漆喰を施して、ステインを塗装して拭いてヤスリかけてまた塗装して拭いて、漆喰も何度か削ってまたのせたり、の繰り返しです。ステインも何色も使います。
これで良い感じ♡ の、自分の声を聞けるまで。
個展以来いくつも作ってきましたが、個展のハガキの写真のは何年も飾ってあり風合いも加わって、そっくりにというのは難しいですが、でも写真とにらめっこしながら極力再現に奮闘しています。
でも最後の最後は、目の前の「チークの十字架」の完成度をきちんとすれば良いんだよね、と、ある時思って、それから「そっくりに」の負担が少し軽くなりました。
体調崩してからやっとパワーも蘇り、ラフか、工具を使うか迷いましたが、まずは動く事で元どおりになるかもしれない、と一か月以上触っていなかった工具を使うこの作品を手がけることにしました。
ご依頼受けてからお待たせしていたのも気になります。
偶然なのか、神さまの采配なのか……まだ額縁製作を仕事としていなかった最初の頃の作品を今、このタイミングで作る事には意味がある気がして、色々思いながら作っていました。
「どんな気持ちでこれを考え出したんだっけ……」
「どうしてこの形、この漆喰にしたんだっけ……」 もう忘れています。
でも、「これで良い感じ♡」の自分は変わっていないと思っていますので、その頃に合格点にしたのと同じく、
これからも自分の「これでいい、これが良い」を大事にしていこうと思います。
完成した額縁を入れる箱は「差し箱」の方が高価ですが、蓋のある「 被せ箱 」が今は気に入っていて、WAMではほとんど「 被せ箱 」で作っています。蓋をとめるゴムは好きでないので、オリジナルな蓋の止め方を考えました。
小さな作品を入れる箱は小さいですので、時々思い立って今まで作ったことのない仕様での箱にしてしまいます。ちっちゃいのはやり直しがしやすいですから。
(無難にちゃんと四角いですが ^^)
ちゃんと蓋が安定するか、開けた時の蓋の収め方、頻度には耐えられるかどうか、開けやすいか被せやすいか、そして、おしゃれか……そんなことを知りたくて。
またいつかご注文くださる時があったとき、前の箱を確認できるように箱の記録もとっておかなくては、と。
気まぐれなのも良し悪しですね (^^;;;
お待たせしてしまいましたが作品無事完成したので、明日発送させていただく予定です。
梅雨で雨が続くなか、駐車場脇の植えて数年経つホワイトセージに初めて花が咲きました♡
ホワイトセージの花は初めてみました。花が咲くとは思わず、ですが、よく考えたら「セージ」ですので当たり前のこと。
可憐ですね♡