+ a piece of Works
2014年の初二人展では土と漆喰の額縁をたくさん展示しましたが、会場の山手111番館は以前は住宅として使われていたので、窓辺にカーテンもありまるで家に飾ってあるかのように楽しむことのできるギャラリーです。
そこから見える景色も手入れの行き届いたガーデンがセンス良く、空も広くて気持ちのいい洋館。
ここに住めた方がいたと思うと羨ましい限りです。
その窓辺に展示した赤い土の額縁にぴったり合わせたようなフラワーアレンジメントをいただきました。
その方は遠くに住んでいらっしゃるので、どんな二人展かどんな場所かもわからずに個展のために作ってくださったのですが、すぐに飾る場所も決まったくらい色合いもなにもかもピッタリ!
せっかくの窓辺に、額縁だけでなくセンスの良いアレンジメントを飾ることができてとても嬉しかった覚えがあります。
昨年のWAMの初個展でも真っ赤なバラの花束をいただき、また個展会場を華やかにしてくださったので、本当はお礼に何か作って差し上げたかったのですが忙しいのでなかなか手掛けられず……
遠くて二人展や個展には来ていただけなかったのですが、その後我が家に来ていただく機会がありました。
いつかその方のために額縁を作って差し上げたいと思っていますが、せめて今出来ること、と、ふと思いつき、気に入ったのがあれば持ち帰ってくださいね、と、昨年の個展の作品をお見せしました。
その中で、板張りしてある額縁を見た時に、これを使ってお花を飾りたい♡ と思ってくださったとのこと。
楽しんでくださいと差し上げた二点の額縁の一点は、オフホワイトの部分には土を使っています。周囲は古木にグレーのステイン塗装。
黒の額縁は同じ古木ですが土を入れずに全てステイン塗装で仕上げました。
A5パネルがぴったり入るように作ってあり、そのパネルを後ろからネジで止められるように最初から板をはめてありますが、少し小さめの作品を入れても対応できるように同じステインで塗装をしています。
まさかお花のアレンジメントに使われることになるとは思いもしませんでした。
完成したら、是非画像送って見せてくださいね、とお願いしていたのですが、それからしばらくして、とってもステキにアレンジメントした作品の写真を送ってくださいました ^^
楽しんでくださったのなら何よりです♡
フラワーアレンジメント作品 平井 仁美
上のアレンジメント以外に、もう一点我が家で活躍してくれている作品があります(^^)
昨年の個展のもっと前ですが、初めて我が家に遊びにいらした時にいただいた一点。
初めていらしたからどんなインテリアかも知らずに持ってきてくださったのですが、なぜかまた、ぴったりの場所に収まっています。
自作のモスグリーンのビロードの布を張った額縁に、描いたテンペラ画を額装してピアノの前に飾ってあるのですが、そのアレンジメントは、絵に勝たずまけず、ちょうど良い優しさで今もコーナーを彩ってくれています。
1570年頃 David (ダフィト) 「エジプトへの逃避途上の休息」テンペラによる模写