+ a piece of Works
瓶 史子 「それぞれの秘密」
引き続き二人展の作品のご紹介です。
葦を使った額縁は二人展の後、新たに青木フランシス様の個展で作らせていただきました。
その時作った葦の額縁は (下の写真) もっとさっぱりとしていて、一点は絵をはめ込むところに鉄錆加工し、もう一点は大きな作品でアイボリーの綿布を貼り付けました。フレームには金属も使っています。
3月の[+News]で個展の様子のご紹介をしています。
二人展のこの額縁をあらためて見てみると、今ならもっと綺麗に仕上げていたかなとか、上のアンティークガラスの部分はいらなかったかもとか、もっと違うデザインが良かったかも、と、色々思うことはありますがこの時はやっぱりこれで精一杯だったな〜と。これで良かった、と思っています。
葦を茶色の麻糸で組み、角の45度に切断する部分に細い葦を入れたり粘土を入れて補強をしてから、割れないように切断。板に貼り付けて土を練り込みました。
以前ご紹介したように、この土も土壁と同じ作り方で生石灰を混ぜて塗装したのですが、またまたいい具合にひび割れができました。
二人展ではキャンバスを変形にカットした板に貼ったり、漆喰だったりと、支持体も作ることが多く、たくさんやりとりして、宅急便を使い、すぐに会える距離にいない友人に送ったりしました。
変形の支持体を作るとき、そのラフをファクスで送ったことがあります。郵送しなくてよくて便利!と思ったのですが実際に会って送った原画と大きさが違うことが判明 ;;;ファクスは少し縮小して送られるようです。
寸法を書いて拡大コピーしてもらえば良かった、と今だから思うこと、ですね (^^;;;
この作品には四つの支持体を漆喰を乾燥させて送ったのですが、乾いた漆喰だったからか、もしくは中途半端に乾いていたからなのか、色が漆喰に吸われてぼやけてしまい、結構苦労したとの事。
漆喰を支持体に使うフレスコ画は、漆喰が乾く前に顔料で絵を描かなくてはいけないので待ったなしですが、その分しっかり漆喰と顔料が馴染んで長い間色鮮やかな作品が残ります。
乾いた漆喰に描く……知らないから出来るチャレンジでした。
何か技法があるのかもしれません。ちゃんと調べたらしていなかったことかもしれません。
彼女はその後、乾いた漆喰には絵を描いていないので、身をもって学んだのでしょうね ;;;
四羽の鳥が愛らしく、足下がキレイにひかり輝く「それぞれの秘密」……
それぞれの解釈で楽しんでいただけたら、との事でした♡