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ずっと以前から気になっていた額縁のトンボだらけの後ろ姿。
今回小さな額縁でトンボを使わない額縁にチャレンジしてみました♡
木もフレームと同じか額縁の雰囲気を損なわない材質の硬い木を使い、きちんときれいな後ろ姿になるように気をつけました。
細いフレームの時には、金具を使わないと横から見てもきれい♡
昔の額縁の裏板の止め方と知人が言っていて、きっと昔は金属が貴重ですべて木材で作っていたのかもしれません。
かえってスッキリしてきれいな後ろ姿が気に入っています。
押さえの棒をしっかりとした木を使うことで溝を彫っても丈夫です。
その溝に釘などを引っ掛けて壁面にピッタリに飾ることができます。
写真は来年秋の展示のための額縁ですが、他の方のご依頼で作る予定の額縁のご説明で以下の写真を添付しました。
さらに縦に一本入れて天地の棒が外れない役割と同時に横の展示もできます。
溝は彫刻刀で彫ってから貼り付けしたりと、ピッタリに作るための慣れない作業に手間取っていますが、7点作った最後の方では少しコツを掴めて作業も早く綺麗にできるようになりました♡
先にInstagramで製作過程をアップしていますが、来年に向けて作家様に送る額縁、予定より遅れてしまいましたが無事完成しました。
インスタで日々のアップ、創作日記でまとめてアップ、そんな形になりつつあるこの頃です。
アクセントの十字架と窓周りの四隅は作る型が小さく薄いので、丈夫そうなエポキシパテの金属の方を使いました。
金継ぎはやったことはないのですが金属のエポキシパテを使われるかたもいるそうです。
エポキシパテで作った飾りの塗装は鉄錆風にするために、画材店で売られている細かい土の粉とアクリルジェッソを使いました。
赤錆が擦れて鉄の凸部分だけ下の黒い錆びた色が出てきたイメージ
以前は本当に鉄錆が酸化して赤錆に変わる一液二液と塗る塗装を使っていました。
時に応じて臨機応変に使い分けていこうと思います。
フレームの左右はサイドから見て真っ直ぐではなく真ん中が低くなっています。
真っ直ぐよりも繊細なイメージがしますし重さがなくなって絵の邪魔をしない気がして。
ラフ案ではもっと小さく作ろうと思っていましたが、小さすぎると感じ大きめにして製作しました。
ヨーロッパの蚤の市で偶然見つけた額縁のイメージです♡
「ラピス時間」にてテンペラ画の模写をスタートさせましたが、顔料のホワイトに何を使おうか迷った時「シルバーホワイトなら虫が来ないから」とのことでシルバーホワイトを使うことにしました。
シルバーホワイトは取扱注意の✖️の印が入っています。
傷とかあれば良くないからなるべく手に付かないように、との言葉にあらためてちょっぴリ緊張感;;;
我が家の顔料ではどんな危険性があるのか、帰ってから✖️マークの顔料を見てみました。
油絵・透明水彩・アクリルなどの絵の具は安全だそうですし、危険マークの✖️が入っていても危険性は非常に弱いとのことで今は安心して使えますが、
過去の歴史には非常に危険な鉱物や金属を材料にした顔料が作られていたそう。
「危険な顔料」で検索してみたら題名もアップした作品にも心惹かれるブログを見つけました。
Shiva's artさんのブログの『歴史に残る危険な「色」』
この題名とお写真、そのまま引用させていただきました。
(パリスグリーン使用の絵画)
(鉛白使用の絵画)
「Shiva's art 』さんのブログより
19世紀にドイツで生産されていた人工顔料の「パリスグリーン」は、その鮮やかな緑色で絵の具や家具、建築用顔料など幅広く使われていたそうです。
しかしヒ素由来の強い毒性を持っていて使用者をヒ素中毒にしてしまう恐ろしい「色」だったそう。
かのナポレオンもパリスグリーンを寝室の壁紙に使用して、毒の影響を受けたと言われていたそうです。
「鉛白」は鉛中毒
発色の良さからルノワールなど多くの画家に使用されてきたそうです。
(オレンジ色のイメージ写真)
鮮やかな色合いの食器が人気になり大ヒットを記録した陶器食器もウラン酸化物を使用していて、高い放射能が検知されたそうです。
今も危険を承知でのコレクターがいるとのこと。
歴史の中で、上記の 白・緑・オレンジに関しては人を死に至らしめてきたとして法律で使用を禁じた「危険な色」だったそうです
危険とわかっていても禁じられるまで使い続けていた鉛白の持つ密度・不透明度・温かなトーンに魅せられた画家達
危険ではないけれど、あの「金」よりも貴重と言われ、画家フェルメールの家族を借金の泥沼に陥れたという顔料「ウルトラマリン」
どうにもならないとわかっていてもその魅力に引き込まれて心が病んでしまう恋愛のようだなぁ と
ちょっぴり切ない記事でした。
「shiva's art」
https://shivasart.net/blog/1529/
先日来年のコラボに向けての額縁製作についてアップしましたが、第二弾の額縁は小窓のついた額縁です。
上の写真はまだ木地のままの未完成。
フレームには柔らかいレッドシダーを使いました。
アクリルで黒に着色して布で磨いて程よい艶を出しましたが、レッドシダーは柔らかい木なので強く磨けば木目も出て優しい風合いにもなります。
その柔らかい風合いが大好きです。
その後に3ミリにあけた隙間にハンダを流し込んで着色をしました。
今回はマットの代わりに小窓のついたベニヤを製作しました。
宗教画では上の小窓部分に「鳩」だったり「太陽」だったり「天使」だったりが描かれていますが
作家様がそこにどんな絵を描きこむのかとても楽しみ!
そしてその丸窓付きのベニヤの色も、作家様のお好きな色にしてもらいたいと思い色を付けませんでした。
未完成のままお渡しして描きこんでいただいた後、ハンダの高熱で焦げた周囲も良い感じとのご意見もありますが、絵が入った状態でどんな色にするかそのままか決める予定です♡
月に一回 知識を身につけるために通っている教室「ラピス」
臨機応変にではありますが
なるべく家には持ち帰らず 「ラピス時間」で習いながら進めていくつもりです
今回は模写をしてそれに似合う額縁製作の予定
テンペラ画で描くのですが、支持体をシナベニヤで作る作業からスタートして、前回は何層にも塗り重ねたジェッソ(石膏地)を平らに削る作業をしました
とっても下手な塗り重ね方でたくさん削ることになり
ベニヤが出てこないか心配しながらの作業でした;;;
今日はその支持体に 模写する作品をチャコペーパーで写して終了
「リンディスファーンの書」《福音書マタイの肖像》
写しとる前に古書のさびれ感を出すために全体に色を入れました
次回はいよいよ色を入れていくので楽しみ♡
絵の発想はなくゼロからは苦手ですが模写は大好きです